2004年09月25日
Yeti 303
バイクのサスペンションはベアリングの周りを回るものだというのが常識だ。
そんな常識を覆す奴が出るらしい。
一時の不振、買収劇などを乗り越えて最近元気なYetiの新型DHバイク303は
なんと、リアトライアングルが レールの上で滑る らしい
ジオメトリも今のような、ヘッドアングルがベタベタに寝て全体にながーい独特なものではなく、もう少しヘッドが立って短めの、オーソドックスな物になるらしい。
個人的に欲しいかどうかは別にして、ぜひとも実物を見てみたい。Interbikeに顔を見せるかな?
2004年09月24日
鉄馬が俺の命(タマ)を狙ってる
もう知っている人も多いだろうけど
Iron Horseの来年のフリーライド系バイクが、やばいんですが。
その名もThe
YA・KU・ZA シリーズ
えーと、上のグレードから順に
組長
叔父貴
兄貴
若頭
博徒
ちんぴら
ここまでならまだ、あーあ やっちゃった、と苦笑なんだが、いま英語の自転車系掲示板が大変なことに。
「Oh ! ヤクーザ クミチョウ Cool !」
「アニキ がマジ 気になる んだけど」
こんなのが飛び交っていて笑死しそうだ。助けてくれ。俺を暗殺しようという陰謀なのか。実は日本人のマーケティング担当が半笑いで名前付けたんじゃないだろうか。だとしたら天才だ。ネタで一台買うか。買うならやっぱり[兄貴]だな。
2004年09月22日
Durango NCS その5
ここまで長かったDurangoのレース
とうとう自分のスタートまで後3人になり、スタートゲートに入る。冬場はパトロールの待機所にでもなるのであろう小屋である。
前からきめてあった通りギアを上から4つめに合わせてあることを確認して、おもむろにゴーグルを掛ける。これを忘れてスタート寸前に思い出すともの凄くあせることになる。
前のレーサーが1人消え、2人消え、とうとう自分の出番。「5カウントしてから6つ目でスタート」といわれる。「10秒前」 「ピ・ピ・ピ・ピ・ピ ポーン」
イチ・ニ とふた漕ぎしてからバームに突っ込む。無理するな。スタート直後は気負いすぎてクラッシュしやすい。リズムに乗ることだけを考える。
最初の岩セクション。ついさっきここでこけてた奴がいる。スムーズにこなせた。2年前クラッシュした丸太。滑らかに越えた。左ターンしながら加速してゲレンデへ出る。
苦手のゲレンデセクションを無難にこなし、ドロップ2連続。イメージトレーニング通りにこなせる。3つめのドロップは閉じられているので迂回のロックセクションへ。
あまり練習が出来なかったこのセクション、練習よりはるかに速く、滑らかに通り抜ける。「スムーズ!」と観客が言っているのが聞こえる。そうだろう、そうだろう、乗ってる本人だってビックリした。
次の超急斜面は最後の練習でクラッシュしたセクション。無難にこなすように心に決めていた。「あせらずゆっくり慎重に」と心で何度も繰り返し、3本あるラインのうち、無難すぎず、リスクが高すぎない真中のラインに進入。
斜めに走る木の根を通りすぎたとき、「ズズ…」と前輪が滑る感触が手に走る。シマッタ!と思う間もなく、前輪がブレーキバンプに斜めに突っ込み、ハンドルバーを越えた体が空を舞う。
地面に叩きつけられながら頭をよぎるのは「バイク拾って走らなきゃ」。体を強く打ったダメージと焦りでパニックになりそうになる心を押さえつけ、出来るだけ冷静に2メーターほど下に転がっていたバイクを拾い上げるが、斜面が急すぎて乗ることが出来ない。
何とか乗れそうな場所にバイクを引きずって行って乗ろうとしたとき「ライダー!」の声。後ろのレーサーが追いついてしまった。危険なセクションなので10秒ほど待って先に行かせる。「Thanks」と言いながら通りすぎるレーサー。これで少なくとも30秒遅れ。ろくな結果が出ないのは確定だ。
もの凄くあせる自分と、レースを投げたくなる自分とを両方何とかなだめて、最後までイメージトレーニング通りこなしきることに集中する。砂だらけになったゴーグルの中を払って再スタート。
その直後のセクションは思ったとおりに乗れたし、ジャンプも最高にスムーズに決まったけれど、ゴーグルの中に入った砂で前がよく見えなくなり、上半身にも力が入らず途中で大失速。ゴール前のセクションでもう一人に抜かれてからゴール。
イメージどおりに乗れていただけにもの凄く悔しいが、これもレース。結果は結果だ。
2004年 Durango NCS 結果: エキスパートクラス(年齢別) 39人出走 29人完走中 26位
来年は… 走れねえかなぁ。
2004年09月15日
Durango NCS その4
Durango土曜日の夜
モーテルの近くにあるバーベキュー屋、その名も 'Serious Texias BBQ' でスペアリブとポテトたくさんをお持ち帰りして夕食。レース前は炭水化物を取らないとな。よく寝られるようにビールもほんのちょっと飲む。Durangoのローカルのビールはちょいとボトルがデカイので半分だけ飲んで残りは洗面台に流して捨てる。
ああもったいない、ビール 本当は大好きなんだ。バドワイザーなんかいくら捨てても心痛まないけどな。
明日はとうとうナショナル本番の土曜日。肩の靭帯を切ってからの3ヶ月は長くて短かったな。
4月から4ヶ月間、10日に一度の休養日と靭帯切ったときの1週間を除いて毎日2~3時間は練習した。残念ながらロードが主になってしまったけれど、その前だって毎日は無理でもずっと乗ってたんだ。
酒も週末以外止めた。体重も5キロ落とした。肩が治ってからは週三回DH乗った。やれることはやった。あとは…
楽しんで乗るべ
大体「練習」だって好きで乗ってるだけだしな。それだけ乗れる俺はラッキーだ。
土曜日の練習は11時15分から、エキスパート本番は2時からだ。自転車に乗る2時間前に朝食を食べ終わっているのがベストなので、ゆっくり8時半くらいにモーテルを引き払ってから、Durangoの街中のちょっとはまともなコーヒーを出す「スイス風カフェ」というよくコンセプトの分からない店でパンケーキだのを腹いっぱい詰め込む。
俺はコーヒー中毒なので麦茶みたいなアメリカの「普通の」コーヒーは駄目なんだ。
練習は2本乗ることにする。経験上その日の3本目か4本目にベストタイムが出る。一本目はセクションごと噛み締めるようにじっくり乗り、2本目に最終確認。攻め気味で乗ったら今まで一度も問題のなかった超急斜面で派手にクラッシュしてしまい、ここのセクションは押さえ気味で行こうと心にメモする。
練習時間が終わったら今度はバイクの最終確認。あまり最後の最後でいじるのは嫌なので拭いたり、チェーンに油を差したり、ディレイラーの調整をしたりするだけだ。
バイクが完全に調整出来たら、後は頭の中でコースを反芻する。今年はスタートからゴールまで完全に頭に叩き込んだ。コースを頭の中で思い浮かべるには実際に乗るのと同じだけ、あるいはそれ以上に時間がかかる。5分のコースを10回「頭の中で」乗るのには、やっぱり1時間近くかかるのだ。
木陰に入って幽体離脱状態でイメージトレーニングしていたら「Are you O.K. ?」とおばちゃんに声かけられた。「やかましい、これから山の崖を自転車で落ちてこようという人間の頭が「O.K.」なわけ無いだろ」とは当然言わず、にっこり笑って「ああ、頭の中でコースを乗っていただけだよ、ありがとう。」と、さわやかに答える。もちろん「にっこり」と「さわやか」の部分にはかなり主観が入っている。
9時に練習を終えて俺の出走時間が3時。体が完全に冷えてしまっているのでリフトに乗ってSuperD(XC寄りのDHレース。XCの下りだけのようなコースでレースする。)のコースを一本乗ってウォームアップにする。
リフトは出走の30分前に乗ることにしている。これだと待ち時間が15分程度ですむし、万が一リフトに問題が起きても30分も前に問題が起きていれば再出走させてもらえるだろう。あまり山の上で待ちすぎると精神的に追い込まれてしまってろくなことはない。
最後のイメージトレーニングをして、知り合いのレーサーと話をしていると、とうとう名前が呼ばれる。訛っていて自分の名前にはとても聞こえない。
オフィシャル:「いま俺発音間違ってた?」
俺:「近い近い。全然問題ない (笑)」
という、もうお決まりのやり取りをしてから列に並ぶ。30秒ごとに聞こえる「ピッピッピ ポーン」というスタートの音で緊張が高まっていく。
レースランに続く
2004年09月09日
Durango NCS その3
長いドライブやだるい準備をこなして、木曜日はやっと練習日。
コースを眺めながらリフトで登り、スタートゲートに入るといつも通り右に90度曲がるバームが10メーターほど先に見える。バームまでの落差は2メーターほど。
1メーター近くの高さがあるバームに向けてペダルを2漕ぎした後思いっきりバイクを倒しこむ。
その勢いのまま最初のセクション 岩 に飛び乗る。

乗ったものは降りないとね。飛び降りるときにマニュアル気味に降りないと前輪から地面に突っ込んでフォークがボトムする。

その後森の中を30メーターほど進む。この人上向いてるね?岩の着地でも失敗したかな?

森では50センチほどのドロップを吸収して、30センチほどの斜めの丸太をバニーホップ…
…着地ざまに左ターンしながら30度ほどの急斜面に体を落としていく。

斜面途中の丸太2本を吸収しながら加速。プロ・セミプロクラスには1本目で飛んで2本目を飛び越えていく奴も多い。

20メーターほどのこのセクションで一気に50~60km/hくらいまで加速してジープロードを横切る。
斜度の変わり目で8メーターほどジャンプ。ちょっとしたギャップを飛び越す。

その後はワールドカップスタイル。緩斜面スキースロープに幅広の超ハイスピードコース。


斜度の変わり目のGでサスがボトムアウトする。コーナーの繋がりがリズム良く、気持ちよく乗れる。

下のコーナーはレース時には10センチの砂に埋まった巨大ブレーキバンプ(ウォッシュボード)に変わる。

写真奥は高さ15メーターほどの急な上り返し。フルスピードで突っ込んで途中にある小さな丸太をジャンプして越える。
失敗して丸太に突っ込んだライダーのリムがもの凄い音を立てる。
上り返しの上についたらシフトダウンして漕ぎながら…
第一のドロップ

毎年飛びやすくなっていってるので今年は飛びすぎ注意。
なるべく吸収しながら3~4メーターほど落ちる。着地は超スムーズで気持ちいい。
第一のドロップ遠景

その後、左に曲がりながら急斜面に突っ込み、斜度が緩んだところで右ターンしながら
第二のドロップ

少し小さめだけれど着地点に岩やら切り株やらが微妙に散らばっていてラフだ。
この下にある巨大左バームのあと、コーナーを2つ抜けてから
第三のドロップ

こいつは少々ヤバかった。きれいな着地点は幅60センチほどで、写真右下のほうの岩に激突してクラッシュするレーサー続出。
ちゃんと飛べたエキスパートは一握りで、ほとんどは迂回路を通っていた。10秒近く縮められるチャンス!と喜んだのもつかの間、レース日にはエキスパートは飛べないことになってしまった。
グレッグ・ミナーはぜーんぶ飛び越すから岩なんか関係なし
第三のドロップ遠景

第三のドロップの後、右に曲がってから左側の超急斜面に落ち込む。

写真では斜度が分からないけれど40度近くある、立つのも難しい斜度だ。パンフレットによるとコースの最大斜度は45度らしいのでひょっとしたらもっと急かもしれない。写真右の方にこけてる観客がいる。

途中がシケインになっていて、曲がりきれないライダーがしょっちゅう突っ込むので赤いネットがぼろぼろ。これでもしょっちゅう修理している。
超急斜面の後は中程度の斜面のスイッチバック。ここは砂とブレーキバンプがもの凄い。


スイッチバックを抜けた後、ほぼ平らなセクションを50メーターほど鬼漕ぎした勢いで
9メーターほどジャンプ。


着地して思いっきりブレーキかけながら森の中のセクションに突入。
ここも写真で見えるより斜度があって35度ほど。砂と木の根で滑りやすく難しいコーナーだ。

下はプロ女子優勝のケーシー・プルート

森の中を100メーターほど、いくつかのコーナーをこなして抜けるとまた少しスキースロープ。


フルブレーキングしてから突き当たりのジープロードを横切ると

急斜面スーパーオフキャンバーの右ターン。プロでさえ曲がりきれないでどんどんコース下に落ちていく。


すぐ左ターンしながらロックセクションに入る。

ロックセクションを小ジャンプしながら抜け…

最後のゴール前セクションに向けてスキースロープを下る。

コーナーを二つ抜けた後ステップダウン。本気で飛ぶと多分10メーター以上飛ぶけれど次のバームに間に合わない。出来るだけ押さえて飛ぶ。

バームを曲がって…

最後はダブル。8メーターほど。バームの土が緩くて飛べなかった。

後は鬼漕ぎでゴール。

以上、例年とほぼ同じコースを頭の中に叩き込む。
レース結果に続く
2004年09月02日
Durango NCS その2
練習日初日の木曜日の朝。レジストレーションがAM7:30から、練習がAM8:00からなので、AM5:45に起きて朝食、荷物を積んでAM6:15にはモーテルを出る。レースでもなければ絶対起きない時間だ。
着替えてメットもって自転車もって7時にレジストレーションに並ぶと、Tomacチームの知り合いが並んでいた。寝巻きである。
いつもは奇数ナンバーと偶数ナンバーに分かれて2時間ずつの練習時間だけれど、どうも今回はエキスパート全員あわせて4時間のようだ。ちょっと気が早すぎたか?まあ早いにこしたことはない。何が起こるか分からないし。
7:00に受付が開いたので切れていたライセンスを更新、ナンバープレートを受け取る。ウェブ上で申し込んでおいたパーキングチケットとリフトチケット等のセットも受け取ろうと思ったら「何それ?」ときた。
どうもリフトチケットは別のところで売ってるらしい。リフトチケット売り場に行ったらやっぱり「何それ?」。
2年前の俺だったらちょっとイライラしていたところだが、アメリカでレースやってると問題多すぎて、こっちもいいかげん慣れっこ。完全に平常心ってなもんだ。とりあえず後で文句いうことにして1日券を買ってリフトに向かう。
コースはいつも通りワールドカップコースにちょっとテクニカルなセクションを追加した物。コースデザイナーの元ワールドチャンピオンGreg Herboldが練習中いつもコースのどこかを整備している。
コースの詳細は次回に続く
2004年09月01日
Durango NCS その1
肩の怪我もやっと治って、今年の初レースはNORBAナショナル最終戦 @ Durango。水曜日にDenverをたって600キロ、8時間のドライブ。距離はあるけれどそれほど大変ではない。
なぜなら…
アメリカ名物 地平線まで真っ直ぐな道路。
10分くらいハンドル切らない事もざら。クルーズコントロールをオンにしてアクセル・ブレーキを1時間踏まないなんて事もある。
こんな調子だからアメリカの死亡事故の原因の1位はスピードの出しすぎでも、飲酒運転でもなく「居眠り運転」。アメリカをドライブする人は夜道に気をつけよう。
さて、5時間ほどこの調子でドライブしてデュランゴ近くの2~3時間は山間の道に入る。

そしていい加減飽きた頃に到着。

とりあえずピットをぶらつくけれど、もうシーズンも終わりだからあまり目新しいモノはない。しいて言えばなんと[南アフリカ製]のMoreWoodというバイクメーカーくらい。まあ世界チャンプ出たからね。

バイクメーカーといえば今回はChumbaWambaがもの凄い数だった。一番多かったんじゃないだろうか。乗っていたのは多分ほとんどカリフォルニアのライダー。
他に多かったのはSantaCruz V10, Turner DHR, Foes DHS辺り。 残りはOrange, Intense, Specialized, Cannondaleや、コロラドローカルの LenzSportsにTomacなど。
もっとマイナー所ではBrooklyn Machine Worksやアメリカでは売ってないはずのScott USA、名前は忘れたけれどカリフォルニア製手作り風味のクロモリDHバイクもエキスパートで走っていた。まあ何でもありである。
こんな感じで初日はモーテルに帰って就寝。
続く
